わかりやすさの素

相手に何かを話したり説明したりするとき、もっとも簡単に伝わるのは「経験を共有」した相手ではないでしょうか?

同じ時間を過ごし、一緒に行動した相手であれば、ある事柄に関しては最少の言葉で理解し合えることができます。

これは、自分と相手が同じコンテキストや知識を共有しているために、ある事柄に対して同じ情景が頭に浮かぶからだろうと思います。

親しかった小学校の同級生と話をする時「校庭」といえば、同じ小学校の同じ校庭が頭の中にイメージされるでしょう。

しかし、通常は共通する記憶を持たない相手と接します。

このため、我々は相手の印象から相手の知識や経験レベルを類推しながら話の内容を変えているのだろうと思います。

同じ話をするときにも、子どもと話すときには子供向きに、異性と話すときには異性向けに話の内容やレベルや話し方を変えます。

これは、相手により良く伝えるための知恵だと思います。

では、不特定多数が相手の時はどうすればよいのでしょうか?

特に私たちが作成しているマニュアルなどは、いろいろなレベルの人に複雑な内容を伝える必要があります。

翻訳した文章も誰が読まれるのかは特定できません。

こうしたケースでも、相手を想定せずに漠然と書いても、うまく伝えることはできません。

我々は誰かに伝えることしかできないので、その誰かを想定しなければなりません。

専門的には「ペルソナ」を設定するという言い方をします。

ペルソナとは「ある商品やサービスにとって最も重要かつ象徴的なユーザー像」のことです。

不特定多数を相手にする時でも、ペルソナを設定することで軸がぶれずにわかりやすい説明を展開することができるようになります。

 

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