”わかりやすい”マニュアル制作講座

第17回 【企画】スケジュール作成のポイント

 

第17回 【企画】スケジュール作成のポイント

 

スケジュールは、マニュアル制作の中でもとても大切なパーツです。

どんない素晴らしいマニュアルを作っても、それが製品やサービスのリリースに間に合わなければ何の意味もなくなってしまいます。

 

スケジュール立案に必要な情報

 

スケジュールを立てる前に、制作プロセスに関わる各種の情報を収集、検討します。

 

  • 製品・サービスのリリース日
  • 製品・サービスの開発日程:仕様書、ベータ版、試作機、最終仕様決定などの予定
  • 想定ページボリューム:できれば章ごとのページ数
  • 想定イラスト・図版作成ボリューム
  • イラスト用の写真撮影可能日程
  • ライター・DTPオペレーターのスケジュール
  • 校正(レビュー)の想定日数と担当者のスケジュール
  • 印刷校正の必要日数
  • 配布形態(またはアッセンブリー)と必要日数

 

スケジュールに盛り込むタスク

 

一般的な印刷版の日本語マニュアルの制作スケジュールでは、次のようなタスクを盛り込みます。

 

  • 企画・構成
  • 制作準備
  • 原稿作成
  • イラスト・図版作成
  • デザインDTP
  • 校正(レビュー・チェック)
  • 修正
  • 最終確認(承認)
  • 版下フィニッシュ(印刷準備)
  • 印刷
  • 配送・配布・アッセンブリー等

 

スケジュール立案時の注意点

 

次のようなポイントに留意してスケジュールを立てます。

 

日数に余裕を見る

どんな開発でも同様ですが、予定通りに進むことは稀です。

ときに製品開発では、マニュアル作りは川下工程のため、開発遅れのシワ寄せが大きくのしかかります。

できる限りバッファをもたせた日程を組みます。

 

タスクの順番を入れ替える

開発の遅れが影響するパートと影響が少ないパートがあるものです。

たとえば、ハード部分は固まっているが、ソフト部分は仕様が流動的というケースがあります。

こうした場合は、ハード部分の原稿やイラスト作成を先に進め、ソフト部分は仕様が8割方固まってから着手するようにスケジューリングします。

 

校正(レビュー)には柔軟に対応

校正(レビュー・チェック)は、マニュアル作成の中でとても大切な工程です。

多くの人が携わるので、予定通りに戻ってこないのが普通です。

また、仕様変更などで大幅な修正が発生することもあります。

章ごとに校正出しをしたり、ある程度まとまってから修正に取り掛かるなど、柔軟に進められるようにスケジュールを組みます。

 

 

株式会社 ワカール