”わかりやすい”マニュアル制作講座

第3回 【基礎知識編】提供メディア別のマニュアル種類

 

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マニュアルをどういうメディアでユーザーに提供するかによって、マニュアルの内容や構成、作成するアプリケーションなども異なります。

代表的なメディアと対応するマニュアル種類について解説します。

 

■メディアごとのマニュアル種類

 

●印刷物・PDF

取扱説明書・ユーザーマニュアルなど多くのマニュアルは、製本された印刷物やPDFの形式で提供されます。

DTP(Desk Top Publishing)と呼ばれる編集・組版用ソフトウェアを使って紙面を構成・デザインします。

用途や目的に応じて、1ページから数千ページに及ぶ場合もあります。

最近ではコスト的な問題から印刷物ではなくPDFで配布されるケースが増えています。

 

●Web(HTML)

画面で見ることを目的としたマニュアルにはいくつかの種類がありますが、最近はWebサーバーにアップしてPCやスマホのブラウザーで利用してもらうケースが多くあります。

これは、一般的なHTMLオーサリングソフトでデザイン、作成ができるので、比較的作ることができます。

ソースファイルがサーバー上にあるため、いつでも改訂や修正が加えられるというメリットもあります。

最近ではスマホからの閲覧が多いので、PC用に構成したコンテンツでは見にくい場合があります。

この場合は、PC用とスマホ用を作ってアクセス時に切り替えるか、レスポンシブと呼ばれるHTMLを組む必要があります。

 

●ヘルプ

こちらも画面上で参照することを目的としたマニュアル種類です。通常、ヘルプは専用のオーサリングソフトで作成し、コンパイルなどをして動作可能なヘルプファイルを作成します。

ヘルプは単体でもビュアーを使って参照できますが、対象のソフトウェアに組み込んで、ソフトを使いながら目的の箇所を参照することができます。

ユーザーが知りたい説明を操作と直結することができます。

 

動画(ビデオ)

PCやスマホで閲覧できる動画で説明を提供します。

最近では多くの人が、まずスマホで検索するので動画マニュアルをうまく利用するとユーザーの利便性が向上します。

多くの機能がある製品では、動画マニュアルではすべてを説明できないので、導入やインストールなどクイックマニュアル的な構成にしたり、メンテナンスなどに目的を絞るケースが一般的です。

また、飲食業や製造業などの業務マニュアルを動画で提供している企業は多くあります。

 

目的や製品・サービスの特性に応じて、これらのマニュアルを組み合わせて、複数のメディアでユーザーに提供することで、ユーザーはシチュエーションに合わせて柔軟に説明を閲覧できるようになります。

 

 

株式会社 ワカール