”わかりやすい”マニュアル制作講座

第47回 【フィニッシュ】マニュアル制作をフィニッシュする

 

第42回 【編集】マニュアル校正の基本

 

ようやく長い制作期間を経てマニュアルの完成が近づいてきました。

これまでは、DTPデータや校正PDFなどでマニュアルを扱ってきましたが、最終的な形式へのアウトプットが必要になります。

これは、各社、各人でいろいろな名称と呼ばれていると思いますが、私は「フィニッシュ」という言葉で呼んでいます。

 

フィニッシュとは

 

フィニッシュは、マニュアルの「成果物のパッケージを作成する」作業と言えます。

マニュアルの最終形態は何でしょう?

これは、各社、各製品で異なると思います。

  1. 印刷物
  2. PDF
  3. HTMLなどデジタルコンテンツ
  4. マニュアルデータ

自社製品、サービスの場合であれば、1~3のいずれかが多いでしょう。

マニュアル制作会社の場合であれば4のケースもあるかと思います。

いずれにしても、これまでの作業用のデータから、エンドユーザーに提供できるマニュアルの完全データを作る必要があります。

 

最終データとフィニッシュ作業

 

マニュアルの作成段階では、さまざまなデータを使用します。

編集段階では、何度も校正を重ねた経過データが残っています。

作業途中のデータには、作業者のコメントが残っている場合もあります。

こうしたデータをすべてクリーンアップして、エンドユーザーに提供できるデータが「最終データ」になります。

これまで作成した多くのデータを整理して、最終データを作成するのがフィニッシュ作業です。

フィニッシュ作業で大切なことは、マニュアルのアウトプットがどんな形式で、その形式にはどんなデータが必要かを把握することです。

印刷には印刷用のDTPデータが必要です。

Webページ形式のマニュアルには、HTMLファイルと付随するデータ、さらにCSSなども必要になるかもしれません。

こうした条件を確認して、最終アウトプットに要求されるファイル一式を作成します。

 

フィニッシュの最終工程

 

最終データを作成したら、これをエンドユーザーに提供できるようにする必要があります。

マニュアル提供形態が印刷物であれば、最終データを印刷所に渡して印刷、製本してもらったり、自社でコピー機などで複製して製本します。

PDFであれば、インストールDVDにプログラムと共に焼き込んだり、Webサーバーなどからダウンロード可能にします。

ヘルプ形式であれば、プログラムと一緒にコンパイルしたりします。

 

こうした作業を経て、わかりやすいマニュアルが製品やサービスと共にエンドユーザーに届けられます。

 

 

 

株式会社 ワカール