”わかりやすい”マニュアル制作講座

第7回 【マニュアルの構成】マニュアル構成の種類

 

第7回 マニュアル構成の種類

 

マニュアルを作成する時、持っている知識だけでいきなり書き出すわけではありません。

まず、全体の構成、枠組みを決めていきます。

構成は、ターゲットユーザー、製品・サービスの内容・特性、使い方、情報の網羅性、情報の優先度などから導き出していきます。

 

マニュアル構成にはどんな種類があるか

 

マニュアル構成は、情報の大分類、中分類、小分類のように、入れ子構造になっています。

一般的に次のような構成要素があります。

 

①分冊構成

内容がとても多いマニュアルの場合、すべてを1冊にまとめてしまうと何百ページになる百科事典のようなマニュアルになり、ユーザーから敬遠されることがよくあります。

こうした場合、内容を精査してマニュアルを分冊にします。

「設置マニュアル」「操作マニュアル」「機能リファレンスマニュアル」のように、内容、使い方、目的に合わせて分冊で構成します。

 

②全体構成

1冊のマニュアルの中の大枠の構成を決めます。

表紙、前付(あいさつ、概要など)、説明パート(本文)、Q&A、資料、索引、奥付など、マニュアルを構成する各パートを決めて配置します。

 

③章構成

説明パート(本文)の中で大きなパートを構成します。

通常は、ユーザーが使う順番に合わせて章を構成していきます。

「概要」「組み立て方」「使い始めるには」「各パートの操作方法」「メンテナンスのしかた」などのように、優先順位を考慮して章の構成と順番を決めていきます。

 

④項構成

各章の中は細かい項で構成されます。

ここでも、ユーザーの行動を考慮して、項の内容と順番を決めていきます。

 

⑤節構成

各項の中は節で構成されます。

通常は、節が説明の本文となります。

これ以下の見出しレベルを設定することもありますが、あまり構成の階層構造が深くなると、ユーザーの使い勝手が低下します。

もし、節以下の構成要素が必要になるケースが多くなったら、章構成、項構成を見直して、階層レベルを再検討する必要があるかもしれません。

 

株式会社 ワカール