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- 分かりやすいマニュアルを作るための5つのポイント -
■5Sとは
「5S」を御存知ですか?
これら5つの単語の頭文字を取って「5S」と呼び、生産現場やオフィスの現場管理の標語として日本全国に普及しています。
もしかしたら、あなたのオフィスの壁にも貼られているかもしれません。探してみてください。
この5Sは、わかりやすいマニュアルを作る上でも、とても重要な働きをします。マニュアルだけでなく、わかりやすい文章を書いたり、書類を作る上でも有効ですので、よく覚えておいてください。
なぜ、5Sがマニュアル作りのために重要なのかご説明しましょう。
それぞれは簡単な単語です。ふだん、その意味までは深く考えることはあまりないと思いますが、5Sの各単語には次のような意味があります。
これが5Sの意味するところです。これを実践することで、常に清潔で効率よく誰もが使いやすい環境を実現することができます。
生産現場での事故防止、無駄の排除、時間の短縮、効率のアップに大きな効果があります。
5Sを「わかりやすい」に当てはめると
5Sの定義を見ていただければ、なんとなく文章や表現との相関関係が思い浮かぶのではないでしょうか。
そうなんです、モノを情報に置き換えていただけばいいんです。
どうでしょう?5Sが立派な「わかりやすい」を実現する指針になりました。
「わかりやすい」の中心要素は、情報の整理、整頓なのです。
「わかる」は、「分かる」であり「判る」「解る」です。「分ける」こと、つまり分別すること(必要なものと不要なものをわけ、不要なものは廃棄する)が「わかる」の基本であることを覚えておいてください。
ごちゃごちゃと詰め込まれた情報から「わかりやすい」は生まれませんし、読み手の反感を買うだけです。整理、整頓されて整然と読みやすく配置されることで「わかりやすさ」が生まれるのです。
■マニュアル制作は5Sを基本に
わかりやすい表現は5Sから生まれることがお分かりいただけたと思います。
では、これをマニュアル制作に活かしてみましょう。
●整理
その情報は、ターゲットとして想定したユーザーにほんとうに必要な情報でしょうか?
常に、想定ターゲットユーザー像を思い浮かべながら、その人達にとって必要な情報だけを抽出してください。
「もしかしたら必要かもしれない」「書いておいたほうが親切かもしれない」という情報は、たいてい不要な情報です。
迷ったら廃棄する、が原則です。本当に必要な情報だけを残してください。
●整頓
整理で残った情報に、内容がすぐわかるような見出しを付けます。
そして、これらの情報をターゲットユーザーが使いやすい順番に並べます。
注意、ヒント、参考など本筋以外の情報は、それとわかるようにタイトルを付けて配置しましょう。
●清掃
情報、見出し、順番が決まったら、きれいにレイアウトします。
このとき、細部まで気を配って読みやすいか、見やすいか、わかりやすいか、を点検してください。
●清潔
改版やアップデートの際には、前述の整理・整頓・清掃を忘れがちになります。
新しい情報を追加したり、一部を書き換える際にも、常に整理・整頓・清掃を実行して、きれいでわかりやすい状態を維持します。
●しつけ
マニュアル制作に関係する人全員が、整理・整頓・清掃・清潔を決められた通りに実行できるように習慣にします。
数百ページもあるマニュアルや数十冊も分冊があるマニュアルでは、誰かが原則を破っても、その内容を検証するのは大変な作業になります。それが積み重なると、わかりにくい雑然としたマニュアルが積み上がることになります。
いかがでしたか?
5Sをマニュアル作りの基準にすれば、関係者全員に同じ基準や法則を理解してもらうことができるのです。
あなたの会社のマニュアルはいかがですか?
雑然としたわかりにくいマニュアルは、ユーザーの信頼低下を招きます。
わかりやすいマニュアルで、ユーザーをあなたの会社のファンに変えましょう!
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